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February 2008

夢の歌声!!ホワイトブレスシュート

Marie
通称が「白ゴス」であって「白ロリ」じゃないから違うのかもしれませんが・・・というとアレか、沖縄にいたのが赤で、必殺技が「怒りの閃光!!レッドブラッドアロー」だったということでしょうか(笑
まあ、6巻発売記念ということで、『もやしもん』から「3人目」のマリー。しかし、この作品に出てくる底の厚い靴の娘さんたち(女装含む)は、なんでみんな大河原立ちなのでしょうか(笑
#久々に「夢がいっぱいフリルいっぱい」な絵を描いたのでちと脳内麻薬が出ました(笑

近時、『ハチミツとクローバー』や『のだめカンタービレ』といった、アーティスティックな専攻の学園生活を扱った少女マンガが人口に膾炙しつつあるようであるが、これは少女マンガに限ったものではなく、例えば『ひだまりスケッチ』などのような、所謂「萌え四コマ」作品においても見られる動向のようである。もっとも、『ハチクロ』や『のだめ』は、専攻の特殊性に関する描写をきめ細やかに行う一方で、少女マンガの文法に比較的ベーシックに従ったドラマトゥルギーを備えているからこそ、例えば実写ドラマなどの形でも受容され得たのであろうし、逆に『ひだまりスケッチ』は、やはり近時の「萌え四コマ」らしく、読者側においてキャラクターの関係性を組み替えて鑑賞し得るような作法に忠実に従っているようである。一方、一見同じ作法に従っているようであっても、『GA 芸術科アートデザインクラス』は、かなり専門性の高い素材を取り扱っている分だけ、「萌え四コマ」としての純度は低くなっている印象を受ける。
#『スケッチブック』も『GA』と同じ方向性だろうか。キャラ立ちすぎかもしらんが(個人的には栗原さんと樹々くんの掛け合いが好き)。
##なお、『ひだまりスケッチ』のアニメは新房カントクなので別物としておく。3巻の宮子の「バッテンがない・・・」はアニメの影響に見えて仕方が無い(笑
思うに、アーティスティックな分野に限らず、特殊な学園生活を素材とする作品は、その素材の特殊性と「学園生活」が付随させやすいドラマトゥルギーとの危ういバランスの上に成立しているように思われる。その素材があまりに特殊だと、「学園生活」において展開されるべきものと理解されているであろうドラマトゥルギー、例えばヘテロセクシュアルなロマンス(素直に「学園ラブコメ」と言えばいいのか(笑))との統合が難しくなる。しかし、既往の作品において、高い評価を受けているのは、むしろこの微妙なバランスを踏まえつつも、両者の乖離をこそ描く作品群ではなかったか・・・例えば、『動物のお医者さん』がそうであったように、『もやしもん』もまた、この乖離の感覚にこそ魅力の宿る作品であるように思われる(ので、直保が影が薄くて活躍しないのはまったくもって正しい)。
#その点、6巻はちょっとまともな話すぎてやや物足りなかったのである・・・欄外はあいかわらず可笑しいが(笑
さて、特殊な素材に基づく学園生活マンガ、といえば、往昔においては『究極超人あ~る』を、近時においては『げんしけん』を挙げるべきであろうが、個人的な嗜好として、ここは西川魯介『野蛮の園』に指を屈しておきたい。「若き命は不退転/科学技術の贄となれ」という校歌(しかも「大声ですてばちに」歌え、という指示がある)が実に似合う、「学園生活」との位相がまったくもって痛快な作品であるが、どのような内容であるかは、唐沢なをき・二宮ひかる(1巻)、宇仁田ゆみ・平野耕太(2巻)、まつもと剛・水玉螢之丞(!)(3巻)というゲスト・コミック寄稿者がよく示しているところであるので、未読の方は・・・まあ別に未読のままでも構わない気もする(笑
#そういえば、この間『俗・さよなら絶望先生』のエンドカードを竹本泉が描いていて吃驚。
##あ、『音盤るぷぷキューブ ルプ・さらだ』は買いました。やはり「ロボット ロロロ」は良い曲だ(笑

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「しかしキミは存在自体が出オチだな」

Samidare
・・・すごいセンスだなあ、と、こういう言い回しを見ると感服せずにはおれないのですが(笑)、水上悟志『惑星のさみだれ』からヒロインの朝日奈さみだれ。「昔病弱だった」という設定があとで本当に生きてくるのかアヤしいくらいに理想的な「高燃費娘」です。水上悟志は最近作品集がまとまって出版されて嬉しい限りですね。こういう奇想SFをしっかりと展開するマンガ家さんは貴重です(個人的には『ぴよぴよ』が好き)。
#しかし、さみだれといい『ヒャッコ』の雀といい、ひょっとして、バックプリントは「高燃費娘」のアトリビュートなのだろうか(笑
##『サイコスタッフ』の桜木梅子はストライプでしたが(笑

さて、「高燃費娘」の類型には、小柄で打撃力のある娘さん、というのが考えられるだろう。『舞-HiME』の美袋命のように、体格に見合わない巨大な武器を扱う、というのもここに含まれると思われるが、この場合の魅力は、おそらく、体躯が小さいからこそ必要となるオーバーアクションに存するものと思われる・・・体躯の小ささを生かした戦術はいくらでもあるところを、「敢えて」無視するところが潔いのである。
#『惑星のさみだれ』のさみだれの能力は後天的なものだが、その力の振るい方の描写は、この潔さを体現したものとして是認し得る・・・川飛び越えてカカト落とし、とか(笑
##なので、『BAMBOOBLADE』のタマちゃんは残念ながらこの類型には当てはまらない。
頻度が高くて申し訳ないが、ここで想起されるのは、やはり竹本泉『せ~ふくもの』の大平みちるである。「女らしくしてるといいこともある」というジェンダー的視点は勿論、「足は小さい」「背も低い」「体重もかるい」「手だってこんなに小さい」という生物学的性差についても、2ページかけて力技で超克してしまうその説得力は、特筆に価するであろう・・・時節柄に即した物言いでは、「すごいチョコレートを作ってほえづらかかせてやるからねっ」という名セリフがあるが、明らかに作者のほうが手作りチョコに詳しそうな感じがするのは、少女マンガ家出身の面目躍如、といったところだろうか。
#『さよりなパラレル』くらいまでは、少女マンガ家としてのアイデンティティにこだわっていた感があるが・・・。
##ああ、なんのオチもつかない(笑

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弱虫は庭に咲くひまわりに笑われる

Kirino
・・・ひまわり、というと陽性の花のはずなのに、どうして『小公女セーラ』だとこんなに暗いのでしょう(笑
イラストは、『BAMBOO BLADE』から部長のキリノ。おそらく王道の愉しみ方はタマちゃんの可愛らしさを愛でることなのですが、私としてはやはりキリノの無前提な前向きさを推します。アニメ版では次週のエピソードですが、「トランスキリノ」はなんだかこれまでのスポーツものの概念を根底から崩してしまうような。
#前回なんだか「世界の真ん中で低脂肪乳を叫ぶ」みたいになってしまったので、その誤解を解くためにも・・・。
##蓋然性が高いのは否定しませんが(笑

個人的な嗜好に今ひとつ合致しないので、私はあまりスポーツを素材とした作品に親しみが無いが、「女子スポーツ」を素材とした作品、例えば『エースをねらえ!』や『アタックNo.1』などを範型とするならば、そこには何らかの形でジェンダー・バイアスのかかった加工がなされることが多いようである。前者におけるそれが、年上の男性コーチの存在という物語構造として示されていることは、後に『トップをねらえ!』でパロディ化されているところからも窺い知ることが出来るし、後者に至っては、オープニングテーマの中であからさまに「女の子」であることの価値づけの自明性を表明しているのは周知の通りである。そもそも「スポーツもの」の作品が、練習(特訓)によって強敵を克服することが可能であるという前提に立っており、その(弁証法的な)克服過程が、つまるところ<近代>の物語に含みこまれていることも、やはり自明であろう。
ところが、『BAMBOO BLADE』に象徴されるような最近の作品は、上記したような構造を要素としては持ちながらも(例えば、タマキが外山に対してアトミックファイヤーブレードを繰り出す条件は、相手が年上で経験者であることに加え「男」であることであったことを想起されたい)、ドラマトゥルギーの中ではこの構造は徐々に後景化していくという点で、既存の「スポーツもの」とは異なる性質を持っているように思われる。そこで描かれようとするのはもっぱら室江高校のヒロイン5名の関係性であり、ヘテロセクシュアルな関係性からは一定の距離感がある・・・この点、『あずまんが大王』や『らき☆すた』など、近時の所謂「萌え4コマ」作品の動向とも共通するところがありそうである。
ところで、一見ジェンダー的な構成を強く意識しているようでありながら、その主題が追及されないやや特殊な「女子スポーツもの」として、川原泉の『メイプル戦記』が挙げられよう。ストーリーラインは確かに「女性の女性による女性のための球団」が既存のプロ野球においてペナントを勝ち取る、という、極めてジェンダー的な意識を強く含みこんだものであるものの、そのカタルシスは、例えば「私を野球に連れてって」の、絶妙な75調の訳詩であったり、「山の神」「海の神」「竈の神」との類比から「野球の神様」を導き出したりするところだったりするのである・・・まあ、およそ川原泉の作品はそうだ、とも言えば、それまでの話なのだが。

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