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私の地元ではヘルメットありませんでしたけど

Ogiue
この間の日曜日に所用でJRに乗った際、4~5歳くらいの男の子を連れた30代半ばくらいの女性が、横で文庫本を読みふけっていたのですが、結構な頻度で妙にきらびやかなトーンが貼られたイラストが視界に入るので、横目でちょっと文面を追って見ました・・・そこで、車内でBL小説、ってパターンに初めて遭遇してしまったので(子供そっちのけだったのがちょっとおかしかったです)、このブログの駆動力たるシンクロニシティの発生とみなして、『げんしけん』についてなど少し。
#どうでも良いですが、『週刊石川雅之』にも出てきましたが、自転車用のヘルメットは地方の高校を示す記号として有効だと認知されとるのですね。

私はBLものについてはさっぱり知識がないので、たまたま別件で原書房のホームページを見ていたときに目にした杉浦由美子『オタク女子研究』を購入してざっと目を通してみた。杉浦の言によると、オタク女子は世の中のあらゆる事象を二元論で把握する想像力を備えており、かつ、その想像界(とかいうとラカンぽいですねw)に自分が参入しない点で、本田透の著作に代表的に看取されるようなオタク男子とは決定的に異なるのだという。しかし、そもそもデカルト的な二元論は、思考による抽象作用において神学的世界から「人間」を分離することで<主体-客体>関係を構築するのであろうから、その意味ではオタク男子の思考パターンの方がいわゆる「二元論」に近いようにも思う(ちなみに古い地球人の私には、今のオタク男子の思考も今ひとつ理解できないが)。オタク女子の抽象は、「二値論理」に近いのだろう・・・しかし、杉浦の展開するテクニカルタームを追っていくと、そこにはもはや論理学の世界を超えた、リゾーム状(とかいうとドゥルーズ=ガタリぽいですねw)の世界が広がっているようでもある。
#今思いついたのだが、オタク女子の思考がなべて「カップリング」を前提とする、ということは、その抽象は徹頭徹尾<関係性>に着目しているということになるので、これはある意味、極めてシステム論的なのかもしれない・・・確かルーマンによると、「システムには入力も出力もない」のだそうだが、その関係性がジャニーズであろうと民主党であろうとミリタリーであろうと、システムそのものには影響しないのだろう。きっと(笑
むしろ気になったのは、先述の本田透の著作と同様、杉浦もまた「一神教としてのキリスト教」という概念と共に、「恋愛至上主義」への違和を表明している点である・・・本田は「恋愛資本主義」と表現しているが、前者は価値の傾斜が生じる、ということを強調した表現なのだろう(「ヤンキー文化」なる表現もある・・・ネグリ=ハートの<帝国>のパラフレーズかもしれないw)。後者は、貨幣が宗教や伝統といった様々な価値を相対化する役割を持つ、という点からすると、より適切な表現かもしれない。この、オタク男子・女子双方から提出される違和に対して、オタク男子とオタク女子を主な構成要素とするやや歪んだユートピア像を提示する(ように見えるのだがw)『げんしけん』は、果たしてどのようなポジショニングになるのだろうか。
#個人的には、『くじびきアンバランス』の行方にしか関心は向かないのだが(笑
##しかし、現代日本人のヨーロッパ理解には、カトリックとプロテスタントの差とか、ローマ教会とギリシャ正教の差とかはトリヴィアルな次元のものなのですかね?それこそ、宗教改革の折生じたイコン排斥運動の際の信者のエートスのありかたなんかは、こういった問題系とダイレクトに関わると思うのですが(この点、永田諒一『宗教改革の真実 カトリックとプロテスタントの社会史』を参照のこと)。


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Comments

…素で「柏書房」と「原書房」を間違えてました。すみません(笑
#各書店の新刊をチェックする仕事をしていた最中だったもんで。

Posted by: 鏡塵 | September 17, 2006 at 01:05 AM

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